今回は永住ビザを取得するために必須の英語試験、「IELTS」について書きます。
オーストラリアの永住ビザを取るためには、IELTS(アイエルツ)という英語の試験を受けて一定以上の英語力を持っている事を証明しなければなりません。
■IELTSの一般概要について
IELTS(International English Language Testing System)は、イギリスやオーストラリアに留学したい人、またオーストラリア,ニュージーランド,カナダに移住したい人が英語力を証明するために受ける英語の試験です。
(日本で言う英検とかTOEICみたいなものです)
モジュールは、2種類あって一つは、留学したい人向けのアカデミック、そしてもう一つは移住したい人向けのジェネラルがあります。
申し込みはイギリスの公的な国際交流機関であるブリティッシュカウンシルで行います。
日本での試験会場は非常に少なく、基本的に東京、名古屋、大阪、福岡、4箇所のみ
となっています。(札幌と広島は2007年度は試験会場から外されました。ご注意を)
現在、ブリティッシュカウンシルの事務所所在地は、東京と大阪の2ヶ所のみ。
(※現在(2019/8時点)では、全国15か所で実施されています。ずいぶん楽になりましたよね。)
検定料は¥24,675.-(2007/4時点)です。
(※現在(2019/8時点)では¥25,380.-です。)
科目はリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4科目です。点数は
9点満点、1が英語初心者で、9がエキスパートです。
以上、IELTSの一般概要でした。
IELTSって、ホントに検定料金が高いんですよ。加えて名古屋の事務所も数年前に閉鎖。試験会場が減って不便さが増しているのにも関わらず、検定料金は年々上がっている。
ブリティッシュカウンシルは、所詮、公共の機関ですから、受験者の利便性なんてこれっぽっちも考えてません。願書締切日も4週間前から5週間前に変更されたようですし。
5週間後の予定なんて分かるかい!って言ってやりたいですね。
地方の人は、この検定料金に加え、交通費や時には宿泊費が追加されますので、ホントに大変ですよ。北海道の人は東京まで来なければなりませんからね。
僕個人的には、名古屋で受けたので(住んでたのも名古屋の近くでしたし)ぜんぜん不便さは感じませんでしたが、もうちょっと、地方の受験者の方の事も考えてくれてもいいんじゃないですかねえ。
※現在(2019/8時点)では、全国15か所でできるようになりましたし、受験料金も思ったほど上がっていなかったので、割と改善されたようですね。良かったです。
■IELTSとの戦い
僕の場合、エンジニアとして職業査定を受けようとしていたので、職業査定の提出書類としてIELTSの結果(当時全て6点以上)が必要でした。ですからまずは、IELTSで6点以上取らないことには、何も始まれない状態でした。
つまり順番は
1. IELTSで全て(リスニング~スピーキング)で6点以上を取る
2. 1のIELTS結果と共に職業査定を申請する。
3. 1のIELTS結果と2の職業査定結果と共に永住ビザを申請する
という感じです。
そして厄介な事に、オーストラリアの永住ビザ申請に関しては、IELTSの結果は、1年間しか結果が有効ではありません。
つまり、IELTSの結果がよくても、職業経験が少ないなどの理由で、職業査定がなかなか通らなく、IELTSの結果から1年以上経ってしまうと、1のIELTS結果は3の永住ビザの申請時には使えなくなってしまいます。
だから、IELTSの結果が出るときは、既に職業査定に受かる程度の職業経験と技術力を身につけていなければいけないという状況でした。
■IELTSとの戦いその2
こんな事もあって僕がIELTSを始めて受けたのが、働きだしてから2年とちょっと経ってからだったんですが、思った以上にIELTSで全て6以上とるというのは難しかったんですね。
他は全部6以上なのに一つだけ5.5とか、そんな事が何度も続きました。そして、そうこうしている間に、最初に掲げた目標、
「ビザ取得目標は3年後(年齢30歳)」
っていうのが過ぎてしまいました。
結局、IELTS全てにおいて6以上とるのに受験回数が5回、最初にIELTSを受けてから1年以上もかかってしまいました。
まあ、その頃は一度試験を受けると3ヶ月以上経過しないと受験できないなんて、ふざけたルールがあったんで(今は廃止されてます)、3ヶ月おきに受験しては、一つだけ5とか5.5というのを繰り返してしまった結果、1年以上もかかったという事なんですけれども。
この3ヶ月(90日)ルールが廃止されたのは、最近のIELTSにおいては、画期的な事だと思います。今まで年間最大4回しか受けられなかったのが、毎月受けられる、極端な話、海外にIELTS受験ツアーなんか行くと、毎週受けられるようになったわけです。
まあ、そんなこんなで、当時IELTSにはいろんな制約があったので、それも相まって苦労しました。