【2020.7.15】

 

こんにちは。

 

今日は、国によるコロナ対策の違いについて書きます。要は日本とオーストラリアの違いです。

 

オーストラリア在住の日本人という立場、しかもメルボルンは2回目のロックダウン中という状況で、国の対応をみるととても面白かったです。なにせ、コロナウィルスの広がりで苦しんでいるという状況は同じなのに真反対の対応をしているのですから。

 

■日本のGo Toキャンペーンについて

 

日本政府は Go to travel キャンペーンを予定通り実施すると発表しました。これは、日本国内の旅行に対して政府がその費用の一部を補助するというもの。

 

しかもわざわざ海の日の連休に合わせて、2020年7月22日から(~2021年春ごろまで)実施されるということ。

 

泊りだけでなく日帰り旅行も対象とのこと。

国からの補助は以下のようになります。

 

・旅行代金が35%割引(9月以降に15%の地域共通クーポンが付与)

・割引上限は1人1泊あたり2万円、日帰りは1万円。

 

いろいろと細かいルールは割愛しますが、ポイントは東京で再びコロナが蔓延してきた時期でも、国民の国内移動を国が禁止しない。

 

日本政府は日本国民に対し、移動を規制するどころか逆に推奨している。

 

これはオーストラリア国民からすると、まったく理解できない異常な政策であるといえます。あくまでもオーストラリア国民からすると、、、、です。

 

■メルボルンはロックダウン。延長もあり

 

メルボルンは、先週から6週間のロックダウンに入りましたが、ロックダウンに入ってからもずーっと連日200人以上の新規コロナ患者が出ています。

 

州境も閉鎖、ビクトリア州の人は今オーストラリア国内のどの州にも行けない状況です。この政策は、人から人へ感染するウィルスを人の流れを止めることで、制圧しようとする対策です。

 

今のところ、6週間を延長するかどうかはわかりませんが、先回のロックダウン時には、ロックダウン後3週間程度は全然新規患者数が減らないという状態だったので、まだ判断はできないところでしょう。

 

■社会と国民性が全く違う

 

オーストラリア社会は良くも悪くも白黒をはっきりさせる社会です。曖昧なことは大嫌い。ルールを決めたらそれに従う。例外は認めない。

 

とても分かりやすいですよね。

 

世界各国からの移民で成り立っているオーストラリアは、そうでもしないと価値観が異なる国民を統率できないのです。

 

僕も社内で何か問題が起こった際、オージーと議論をすることがよくあります。日本人である僕は、どうにかバランスを取ろうと2つの異なる意見の妥協点を見出そうとするのですが、オージーはこれはダメ、これは良いの2択しかないことがよくあります。

 

知恵を使ってうまくバランスをとる=なぜ悪いほうにバランスしなければいけないの?

 

という感情ですね。こっちのほうが良いんだからよいほうだけでいいじゃない。というのがオージーの感覚。

 

結果として、オーストラリアの会社ですから、オージーの言う通りに結論がいく場合が多いです(強引ですから、、、ね)。そして後から見直すとそう言った白黒はっきりさせた結論が良かったということも少なからずあります。

 

日本はどうでしょう?

 

やはり僕がそう考えてしまうように、どこかで良いほうも悪いほうもバランスを取ろうとするのではないでしょうか?

 

■日本のGo Toキャンペーンは世界には理解できないが。。。。

 

こうした日本の「不要不急の外出は控えるように」と言いながら「旅行にはどんどん行きなさい」という反対の政策を知恵を使って何とかやろうとする日本って器用だなあと思います。

 

要は自分で状況や現状を踏まえて行動しなさいね。そのためのサポートはしますよ。

 

ってことですから、世界がロックダウンしている中、なんと自由度の高い政策でしょう。

 

オーストラリアでは当然この政策は通用しません。なぜならどうしたらいいの?って本当に困惑してしまう国民性だから(オーストラリアがダメとは言ってないです。そんな器用さがないんです)

 

でも、日本ならどうかな?ソーシャルディスタンスを守りつつ、手洗いを頻繁にしつつ、家族旅行を1日2日楽しむ。。。

 

長期目線で、経済を回しながらコロナ対策を行おうとしている日本だからこそできる政策だと思います。

 

こんな時期に旅行に行くなんてとんでもないという人はいかなければいいだけですし。よく考えたら通勤はしてるけど旅行はダメっていうのも意味が分かりませんよね。(通勤のほうがよっぽど3蜜という事実。。。)

 

いずれにしても、ソーシャルディスタンシング、手洗い、マスクは世界共通の対策ですからこれらは守りつつ、日本もオーストラリアもそれぞれの政策でうまくこの難局を乗り越えていけることを祈っています。

 

■何も世界標準に合わせる必要はない

 

文化や背景が異なれば、やり方も違う。

 

よく、こんな政策日本でしかやってないですよ~っていう言葉を聞きますが、それが日本にあっているのであれば良いのではないでしょうか。(良い意味でユニークな国)

 

コロナに対する政策を言えば、”世界標準”なんていまだにないです(手洗いとかソーシャルディスタンスとかはありますが)。政治的には何せ初めてのことでどうしたらよいか分からず、各国試行錯誤しているんですから。

 

いつコロナが終息するのかわかりませんが、

「はやく自由に世界を行き来できるようになりたい」

 

これだけは人類共通の願い。

 

その願いに向けて人類が、各国が知恵を絞ってやっていければいいと思います。そしてその試行錯誤が次につなげていけるよう我々大人たちが頑張れば良いかと思います。

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