■まずは家探しです
2006年3月、夢にまでみたオーストラリア生活が始まりました。まずは、生活の拠点の家を探すところからです。
家を探すまで泊まっていたところは、レンタルの一軒屋。3ベッドルームのでかい家で最初の2週間ほど契約をしました。
さて、家探しですが、家を買うほどのお金はないですし、まだここにずーっと住むとは思いませんでしたので、賃貸の家を探しました。オーストラリアで家を探すときは、まず不動産屋に行き、『レンタルリスト』という賃貸物件が並んでいるリストをもらってきます。
その中から、自分の希望に合った地区、家賃のものを選び、実際に自分で見に行き、気に入ったら、不動産屋に行ってかぎを借りて、家の中を見ます。中を見て気に入ったら、不動産屋に戻り、申し込みをします。
自分のプロフィールを見て、大家さんがOKを出したら、その家を借りることができます。過去の家賃の滞納がなかったかどうかなども見られるわけです。当然僕の場合は、移住して最初の家ですので、そういった悪い履歴もないわけですが、良い履歴もないわけで、どちらかというと、大家さんから見ると信用はありません。
ちいさな街なのに不動産屋が10件以上もあり、けっこうたくさんの物件がありましたが、なかなか自分の気に入ったものがありません。日本にいたときは、セキュリティがしっかりしている高層マンションみたいなところに住みたいなあと思っていましたが、そんなもの、オーストラリアの田舎には建物自体がありません。
仕方がないのでそれはあきらめ、なるべく、キレイで、安い物件を探すことにしました。
条件は、
1. キレイ
2. 2ベッドルーム以上
3. スーパーなどのお店が近くにある(妻のため)
4. バスで、街の中心まで行ける。(妻のため)
5. 家賃は週200ドル以下
最初の1年くらいは、車は1台しか買わない予定でした。したがって、妻のために家探しにおいて、3と4の制限ができたわけです。オーストラリアに到着して、1週間経ちましたが、全く見つかりませんでした。
あと1週間で仕事が始まるのに、、、
■なんとかギリギリ見つかったものの
不動産屋に毎日行って、レンタルリストとのにらめっこが続きましたが、一週間経っても希望の物件が見つからず、最悪はモーテルか、キャラバンパークでしばらく過ごすことになるのかなと思っていました。
そして、次の週の月曜日から仕事が始まる、金曜日の午後、インターネットで探していたらよさそうな物件が。
コレでダメなら、しょうがないなと覚悟を決め、不動産屋に行くと、オージーらしからぬ言葉が
『今すぐ、一緒に見に行きましょう』
時間は金曜日の5時。普通のオージーなら、帰り支度をしているところです。見に行った物件は、築6ヶ月できれい、2ベッドルーム、庭付き、車庫付き、スーパーとバス停も近く、家賃は週200ドル以下。
希望通りの物件だったので、すぐに不動産屋に帰り、申込書を記入。不動産屋は、大家に電話で連絡してくれ、大家はOKとのこと。
インターネットで物件を見つけてから、2時間くらいで決まってしまいました。今までの苦労はなんだったんだ~と思いましたが、まあ、とにかく住むところが決まったのはほっとしました。
ほっとしたのもつかの間だったんですが、、、
■あれっ、電気がつかない
住む家は決まったので、移住当初から泊まっていたアパートメントハウスを引き払いました。さて家の鍵をもらい、中に入り、電気をつけてみると、電気がつかない。さてはブレーカーかと思い、ブレーカーを調べてみてもすべてONになっている。
あわてて不動産屋に電話。
『電気がつかないんだけど』と僕、
『電力会社に電話するから、待ってて』と不動産屋
しばらくして、不動産屋から電話が、『電力会社に電話したけど、金曜日の夜だから、いけないみたい。月曜日まで待ってもらえるかな』
『いやだ。電気のない家で過ごしたくない。もうこんな家住みたくないから契約を解除する』と強気の僕。
『コレは電力会社のミスだから、土曜日と日曜日のホテル代を電力会社に払わせる
ように交渉するからもう少しまってて』と不動産屋
しばらくして不動産屋から電話がかかり、ホテル代は不動産屋が払うとのこと。僕は僕で元のアパートメントハウスに電話。また元のところに戻りました。月曜日、初出社から戻る頃には、直っているでしょう。
さて、月曜日、朝荷物をまとめて、会社に行きました。会社が終わった後、帰ってみると、先週と状況が変わりません。
『オーストラリア、いい加減すぎやしねーか。』
不動産屋の携帯に電話し、状況を説明。とにかく早く電気が着くようにして欲しいと伝えました。辺りは次第に暗くなってきています。
しばらくして不動産屋から電話がかかってきましたが、電力会社からの説明によると、
『もう時間外(5時すぎ)だから、これでもし、電力会社の不備ではなかったら400ドル請求する。とにかく今日中にいけるように人を手配するから待つように』
とのこと。
『何が金を請求するだ。人をなめてんのか?』
といいたいところだったんですが、そんな英語力があるわけでもなく、とにかく待つことに。真っ暗闇の中、一人家で待っていました。
時間は夜の10時を過ぎ、この時ほどオーストラリアに来たことを後悔したことはありませんでした。そしてついにノックをする音が聞こえ電気屋が到着。
『ああ、これヒューズが抜いてあるねえ。今、ヒューズを入れるからまってて』
5分で終了。『だったら金曜日の夜こんかい。。。』
ところが、これだけではすまなかったのです。
■まだ何かおかしい
ヒューズも装着し、家の中の電気をつけてみると、何箇所かつかない。なんと、今度は、ブレーカーが壊れているとのこと。
しかも、これは、電力会社の仕事ではなく、電気工事士の仕事だから今日はできない。しかも、壊れているブレーカーは、お湯のON/OFFスイッチに関連しているためシャワーは水しかでない。
3月とはいえ、ビクトリア州の田舎町の気温は低くとてもじゃないけど、水のシャワーを浴びる気になれません。
仕方なしに、今日はシャワー抜きで寝ることにしました。ここまでくると、怒る気にもなれません。一人で笑っちゃいました。
とまあ、いきなりオーストラリアに移住してこんなトラブルがあったわけですが、何事も経験です。
日本のようにサービスが行き届いているということは、オーストラリアではまずありません。僕も最初のうちは、オーストラリアのサービスと日本のサービスを比較して、オーストラリアはひどい、なんて思っていましたが、これがオーストラリアなんだと吹っ切れてからは、それほどストレスがたまらなくなりました。
逆に、今は日本のサービスって行きすぎなんじゃないかなあ、なんて思えるくらいになりました。
他の人にも聞きましたが、みんな最初は、あまりのサービスの悪さにストレスがたまるそうです。これからオーストラリアに移住する方、サービス面であまり期待しない方が良いですよ。
まあ、そんなこんなで家探しから家のトラブル解消まで時間がかかりましたが、とりあえず電気関係のトラブルも全て解消し一旦は落ち着きました。